咲き誇る春の桜・生命力ある夏の新緑・色とりどりの秋の紅葉・水墨画のような冬の雪景色など庭園的性格を持つ嵐山は、人の手を入れ美しく保たれてきました。しかし明治4年に、嵐山は国有林となり民間の手を入れての管理が難しくなり、年々常緑樹が勢力を増し桜が減り続けてきました。地域の環境保全と商業活動を支援する嵐山保勝会では毎年、地域の小学生と嵐山に桜や楓を植えてきましたが、コロナ禍でその活動も途絶えてしまった時、鎌倉時代に後嵯峨上皇が吉野から桜を取り寄せ嵐山に植樹したという故事の再現し毎年50本の吉野の桜を嵐山に植樹し20年かけて嵐山千本桜の風景を復活させる活動が『昔を今に~嵐山千本桜プロジェクト~』なのです。
上記の活動の為に嵐山保勝会(会長牧野順二)・京都の旅館組合青年部会(当時部会長古川拓也)、そして吉野山保勝会(理事長車田修平)・奈良の旅館組合吉野支部(当時組合長山本義史)が協同して、歴史的背景を考慮して吉野山保勝会が守り続けている門外不出の厳選されたDNAの白山桜を嵐山に譲って頂き令和5年の2月から活動を開始しました。
嵐山国有林内にある天龍寺の飛び地境内に蔵王権現堂があり、毎年、感謝を込めて地域の商業者で掃除をしておりましたが、なぜ国有林内に蔵王権現堂があるのかわかりませんでした。しかしこの活動を通じてそれがわかったのです!吉野山にある金峯山寺は開祖が桜の木を彫ってご本尊を作られたことから桜を御神木として大切に扱われています。推測ではありますが、御神木である吉野の白山桜を嵐山に移す時にご本尊も分祀されたのではないかと想像しております。
また金春禅鳳作の嵐山という能の演目では、勅使を遣わし嵐山に植えた桜の様子を見に行かせるという内容であることから、この逸話は噂話程度の物ではなく歴史的背景を持った故事であることがわかり、活動の熱意がますます高まっているところです。
★営林署(現京都大阪森林管理事務所)と嵐山保勝会のおおまかな歴史★
鎌倉時代 後嵯峨上皇が吉野より桜を取り寄せる
その後、明治4年まで天龍寺が嵐山を管理してきた
元文 5 年(1740)
桜の減少が目立つので多数植栽
寛政 13 年(1801)
嵐山山麓に桜を植栽
嘉永 3 年(1850)
大風の為、山が荒れ、松苗400本・桜150本を植栽
嘉永 7 年(1854)
以前の景観に戻らない為、役所から天龍寺に通達書を発出
明治 4 年(1871)
嵐山は国有林となり民間の手入れ管理が難しくなる
明治 16 年(1883)
久邇宮・岩倉具視・井上馨ら200名が桜・楓・松5834本を寄附
大正 7 年(1918)
暴風雨により松・杉・檜・桜・楓など600~700本が倒れる
大正 9 年(1920)
山桜400本・楓100本を植栽
昭和 3 年(1928)
中腹の赤松が減少したことから、赤松大苗30本・黒松大苗10本を植栽
昭和 9 年(1934)
嵐山保勝会を設立
昭和 13 ~ 15 年(1938~1940)
局部的に市松式に区画画伐を実施。赤松・桜を植栽。
昭和 28 年(1953)
台風13号により赤松・桜・楓・欅など3000本が倒れる
昭和 29 年(1954)
風倒木跡地に赤松・桜を植栽
昭和 35 年(1960)
この辺りからマツクイムシの被害が顕著となる
昭和 57 年(1982)
嵐山植林育樹の日を制定し植栽
平成 2 年(1990)
嵐山植林育樹の日に際して択伐による伐開を開始
平成 13 年(2001)
世界文化遺産貢献の森に設定
令和 2 年(2020)
コロナ禍で嵐山植林育樹の日が中断
令和 5 年(2023)
『昔を今に~嵐山千本桜プロジェクト~』として育樹の日を再始動
毎年嵐山国有林に50本の吉野の白山桜を植樹し、20年後の令和25年に嵐山に千本桜の風景の再現を目指している
※上記は京都大阪森林管理事務所からの情報を基に作成した資料
近年、嵐山保勝会が地元小学生と共に嵐山植林育樹の日に嵐山国有林に植樹をしてきたが、気候変動で爆増中の鹿や猪に苗木を食べられたり、倒されたり、運良くその被害に遭わない苗木も巨木化した常緑樹に日照を奪われ思うように成長できないなど、その成果は芳しくなく環境の改善には至っていない。令和5年から始動した『昔を今に~嵐山千本桜プロジェクト~』では専門家のアドバイスを受けて比較的日照を確保できる場所を探し、獣害対策に丈夫な防鹿柵を使用するなどの対策を取って活動を続けている。厳しい山中の環境に植樹したすべての苗木が成長しているわけではないが、失敗を糧として翌年の植樹に活かしている。
プロジェクト開始5年目以降、地元の幼稚園や小学校・中学校など、園児・児童・先生方・PTAの方々の協力を得て幼稚園や小学校で吉野の白山桜を預かって頂き、1年間愛情をもって大切に育てて頂き、その苗木を嵐山国有林に植樹するという地域ぐるみの活動になるよう輪を拡大中です。
『昔を今に~嵐山千本桜プロジェクト~』ご寄附のお願い
当プロジェクトは、地域を守る人々と子供たちに支えられながら続けておりますが、植樹と植樹の為の今後の常緑樹の伐採費用など資金面での課題を抱えております。
『昔を今に~嵐山千本桜プロジェクト~』の活動にご賛同頂けます方は『嵐山保勝会再生基金口座』へご寄附頂けますと幸いです。
京都信用金庫 嵯峨支店049 普通口座 3026651
一般社団法人 嵐山保勝会 【 一口 10,000円から 】
<ご連絡先> 一般社団法人 嵐山保勝会
電話番号:075―861―0012
FAX:075―862―1838
メール:info@arashiyamahoshokai.com